文:ファンクラブ三原
文在寅政権が「検察改革」として押し進めていた「公捜処=高級公職者不正捜査処」に関する法案が2019年12月30日、韓国国会を通過した。
この公捜処は今年7月頃新設予定である。
徴用工訴訟に於いて、司法を重んじる、三権分立を重んじると強調していた文在寅政権であるが、この「公捜処法」は、その三権分立という民主主義体制を見事に破壊する国家秘密警察新設ともいうべき恐ろしい法である。
その問題点、恐ろしさを解説する。
◆公捜処組織の概要
公捜処組織は、検事25人、捜査官40人以内で構成される、常設捜査機関である。
この「公捜処」の捜査対象は以下の通りである
▼大統領と4親等内の親姻戚▼国会議員▼大法院長および最高裁判事▼憲法裁判所長および憲法裁判官▼国務総理(首相)▼部署の長・次官▼判事および検事▼警武官以上の警察公務員--など6500人余りの高位公職者である。
・このうち警察・検事・判事については公捜処が直接起訴して公訴維持も行う。
・「公捜処長」は他の捜査機関が同じ事件を重複捜査する場合、該当機関に要請して事件を引き継ぐことができる。
この内容に、どのような問題があるか次に見ていく
◆問題①人員構成と管轄
まず、どのような人物が選出されるか見てみる。
「公捜処長」を推薦する「公捜処長候補推薦委員会」は与党5人、野党2人で構成され、ここから推薦された中から大統領が最終選出するが、政権の意を汲む人物が選出されることは間違いない。
大統領により任命された公捜処長は公捜処検事を任命するが、現政権の核心支持勢力である「民弁(民主社会のための弁護士の会)」出身が大挙布陣される可能性が非常に高い。
従って、「公捜処」の組織は徹底的に現政権側の人物で構成されるしかない。
現在の検察機関は大統領権限を抑制する司法機関となっているが、公捜処は行政機関の大統領府に所属し、司法機関の人事権全般を掌握することになるため、とてつもない強力な権力を持つことになる。その公捜処長の任命権は大統領にあるから、大統領の権限は強力なものになる。
後述するが、その大統領でさえも捜査する権限があるから、大統領よりも恐ろしい影の権力になる可能性もある。
◆問題②警察・検事・判事への直接起訴権限
「公捜処」の捜査対象は全ての検事と裁判官を含み直接起訴できる。
これが意味するところは、これは政権に不利な捜査をしている、あるいは気に入らない警察・検事・判事を何らかの名目をあげて罰することも出来るということである。
つまりこの「公捜処」は検事と裁判官と警察を意のままに完全に掌握できるということである。
◆問題③捜査権独占
「公捜処」は他の捜査機関が同じ事件を重複捜査する場合、「公捜処」が捜査を必要とする場合を引き継ぐことができるのだが、大統領をはじめとする次官級以上の公務員や判事等の高等公務員が罪を犯したという情報を検察が入手した場合、まず「公捜処」に報告しなければならない。この場合、捜査権は「公捜処」が握り、どのように捜査するのかは政権の意向次第ということになる。
つまり、高級公職者の全ての捜査案件を独占掌握することができるということである。これは左派政権勢力や「公捜処」にとって都合の悪い案件はもみ消し、反対者を弾圧し、権力を拡大できる内容は大いに利用するということを意味する。これは案件の独占のみならず「公捜処」は検察、警察や他の捜査機関の自分たちの手足として使えるようになったということを意味する。
具体的には、現在韓国では文在寅政権の主要人物らが関与したとされるスキャンダル、
・ウリドゥル病院の特恵貸し出し疑惑事件
などの捜査案件が、現政権の意向の通りに判決されるということである。恐らくこれらの事件の嫌疑をかけられた者たちは、不起訴、無罪ということになるだろう。
このように、今後はどのような政権側の不正であろうと「公捜処」により政権権力の意向のままなのであるから、今後、政府権力は、あらゆる不正を公に知られる一切の心配もなく行うことができるということを意味する。
文在寅政権はこのように無敵の権力を手に入れた。もはや誰もこの左派政権勢力に抗することは出来ない。左派政権勢力のやりたい放題になることは火を見るより明らかだ。
◆問題④監視範囲の広範囲性
野党(保守派)の批判に対し、文在寅政権は、「公捜処」は検事25人、捜査官40人以内の少数で構成され、かつ高級公職者に限定されるから、国民の驚異になることはありえないと言う。
しかし、「公捜処」は、全ての高位公務員を監視し起訴できる。司法機関、裁判官も監視対象なのだから、その法的判断、処罰も公捜処に忖度した判決にならざるを得ない。
さらにこの「公捜処」は、高級公職者に限っており、国民は捜査対象でないように見えるが、検事、警察、司法をも監視できるのであるから、検事、警察、司法は「公捜処」の意にかなった判断と行動をとらざるを得ない。
それどころか、この司法機関、行政機関の長は政権権力の意に適った者が任命されていくのだから、まさに「公捜処」の手足である。
国民からの告発も当然、「公捜処」の意向にそった内容が選ばれ起訴処罰されていくことになる。
このように、この「公捜処」は国民を弾圧する法律でないように見えるが、「公捜処」の意向にそった左派国民による国民の弾圧が全国規模で可能となる。
また右派のみならず左派政権に協力した同じ左派も粛清の対象になる。かって北朝鮮に協力した南朝鮮労働党(南労党)は粛清処刑された。左派、共産主義は権力闘争の正反合をとる。邪魔、合わない、気に入らないと感じれば粛清してきた歴史がある。
◆問題⑤秘密警察性
公捜処法が制定される前に、曹国(チョ・グク)が法務長官であった2019年9月から10月までの短期間に制定された「被疑事実の公表禁止」がある。「どのような罪状で逮捕状が請求されたのか等々、被疑者の権利を守るために公表を禁止する。」という法律であるが、これはマスコミや国民の目から全ての、被疑案件、事件を隠すということである。権力側の、国民に知られては不味い内容を隠すことができ、更には秘密裏に国民を検挙、起訴し処断できるということである。
◆問題⑥選挙の有名無実化
以上のように、「公捜処」は国会議員をも含む司法立法行政の高級公職者を独自の力で捜査できるため、立候補の段階から、自分たちの意にかなう候補者であるか、吟味できることになり、何らかの理由で、「公捜処」下部組織となった検察、警察を使って候補者を逮捕するということも出来るということである。
2018年6月の蔚山市長選挙には親友である宋哲鎬(ソン・チョルホ)を勝たせるために文在寅政権が介入したのではないかとされているが、このように左派政権勢力の意向によって行われた不正選挙も摘発されることも無く闇に消されるため、不正選挙が公然の秘密として恒常化するということである。
また、このような状況では、選挙自体の投票機密性は損なわれ政権権力の監視のもと選挙をするという、共産主義国家と変わらない選挙となり、韓国国民も「公捜処」や「公捜処」に牛耳られた検察や警察を恐れ、これら左派勢力の意向に沿った候補者に投票セざるを得なくなる。
◆問題⑦左派国民による国民弾圧制裁、韓国の文化大革命化
親日的発言をした95歳の老人が若者に殺された事件も発生している。老人に対する同情もあったが、ネットに書き込みから見る韓国国民はこの老人に冷淡であった。老人を敬う韓国儒教の崩壊を実証する事件でもあった。
現在の韓国社会は民族左派主義における道徳的で上か下かを判断する傾向が強い。この95歳の老人は民族左派の価値観で見るならば道徳的に下だから撲殺されても仕方がないとする人命を軽視の恐ろしい左派大衆倫理が韓国大衆心理のなかに存在しているのである。
現在の韓国の倫理道徳は、このような民族左派思想で見て道徳的に上か下かで見る左派の倫理道徳が優勢であるが、この左派の道徳は、このように異論を唱える者の命を奪うことを良しとする、文化大革命的共産暴力思想に通じる価値観があるということである。
従って、このような法律が出来たからには、韓国左派国民は、左派勢力を批判する者、親日的な発言をする者など、気に入らない発言や行動をする隣人を当局に通報、告発するようになるだろう。あるいは現政治権力の意向に沿う暴力は見逃してもらえることを理解した市民たちは直接手を加えということも広範囲に起きる可能性も否定できない。
こうなれば弁明も通じるはずもなく、捏造、嘘、勘違いに関係なく、一方的判断で国民による国民に対する粛清が行われる可能性がある。
既に文化大革命的な暴力事件、韓国社会は、「日本統治時代は良かった」と自分の体験を語った老人を、それだけの理由で撲殺してもそれを容認する深層心理が2013年に既に国民の中にあったのだから、今回の公捜処法以降は、その狂気が大手を振って歩きだす可能性が非常に高い。
積弊精算というスローガンの下、気に入らない人物に対し、事実無根でも、濡れ衣を被せられ、闇で抹殺され、そして報道もされない、そのような痛ましい積弊精算が韓国のあちらこちらで行われることが予測される。文化大革命がそうであったように。
「公捜処」という国家秘密警察による恐怖の支配は、そのように国民を狂気に駆り立て、恐怖による闇の中央集権的絶対権力化していく可能性がある。
以上のように、文在寅政権は、高等公務員、政府高官等の犯罪を取り締まり、かつ警察・検察の上位に君臨する「公捜処」という秘密警察捜査機関を手に入れた。
まさに無敵の国家公権力、こうなってしまっては、この政権のやりたい放題、この政権を別の国内勢力が倒すことはもはや不可能であろう。詳細は割愛するが既に軍部も左派政権が牛耳っており、クーデターによる保守政権復活も考えにくい。
2020年4月15日の第21代総選挙 は現文在寅政権が勝てるよう2019年12月27日、公選挙法改正案が可決された。また、有力な保守派、野党も無く、現与党が勝つことが予測されており、まさに文在寅左派政権は盤石となると思われる。
◆問題⑧「公捜処」設置は北朝鮮が韓国を手に入れる可能性がある。
更に大きな問題がある。「公捜処」を誰が手に入れたのかということである。
「公捜処」を文在寅大統領個人が手に入れたのか?韓国国民が手に入れたのか?
今までの説明から、「公捜処」は大統領とその政府政権に支配下になることは間違いない。
なぜなら、この「公捜処」は国の全ての司法立法行政を牛耳ることができる秘密警察権力であり、大統領さえも、この「公捜処」の監視下だ。
これは「公捜処」を掌握できた人物あるいはその所属する組織が、大統領をそして国をコントールできるということを意味する。それは大統領が意に適わなければ、秘密裏に、大統領を表上事故死にして、抹殺することもできるというほどの権力であるということである。文在寅大統領を裏切ることなど造作も無い。
文在寅氏を大統領にしようと長年精力的に活動してきた強力な左派組織、多くの優秀な人物たちがいる。文在寅大統領を支援するのは、文在寅大統領を支援することが目的では無い。その左派民族革命の達成が目的である。
この組織、人物たちが、今後の韓国の運命を司ると言っても過言ではない。
その文在寅大統領を支えて来た人物、組織が「公捜処」を影で操るようになることは「公捜処」の強大な権力から推測することは容易である。
この影の左派権力が、金正恩に忠誠を誓う左派であれば、金正恩の指示に従って韓国を司法行政立法において動かすことになる。北朝鮮から誰を消せという指示があればその通りに動くだろう。この組織は、そのような左派組織であれば、文在寅大統領を消せという指示が北朝鮮からあれば実行する可能性も出てくる。
もしもこの推察の通りにこの「公捜処」が北朝鮮に通じた左派権力であるならば、或いはそうなるならば、韓国は、もはや北朝鮮が、金正恩が手に入れたにも等しいということを意味する。
文在寅自身も、北朝鮮に忠誠を誓った人物であると、言われていることを忘れてはならない。
以上のように、今回の「公捜処」の設置は、三権分立と民主主義を破壊し、韓国の左傾化を強力に推し進める中央国家秘密警察、恐怖政治の中枢権力となることを説明した。国民の国民に対する文化大革命的様相、無法状態も予測され、中国、北朝鮮へのレッドチームに入ることを止めることは、クーデターでも無い限り、もはや不可能であると言って良い。
そのような政治勢力が、「公捜処」というこれほどまでに強力な国家秘密警察を手に入れた。
そうなれば、韓国保守派は、国外で亡命政府を作らざるを得なくなるかも知れない。
「公捜処」は今年7月頃新設されるが、2019年12月末、現政権に対する反対デモ中、キリスト教会牧師が当局に連れ去られたと聞く。
既に「公捜処」の設置を見越した反対する保守派への弾圧は始まっているようだ。
韓国の、左派に反対する人、保守派、そしてキリストの信仰を守りたい人は、積弊精算という粛正、国民による国民への粛正が吹き荒れる前に、飛行場で出国禁止されるようになる前に、韓国国外に避難した方が良いかも知れない。
また、隣国の日本は、この韓国の急進的な左傾化、レッドチーム化に対して、何を成すべきか早急にすすめる必要がある。共産主義と対峙する38度線が釜山を超える可能性をもはや否定できない。
以上
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